ロシアが「人間狩り」攻撃、ドローンで野菜売りの男性を追い回し爆発 ゼレンスキー氏が動画公開

画像提供, Reuters
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は4日、ウクライナ南部でドローンが男性を追い回す様子を捉えた映像をソーシャルメディアで公開した。民間人を標的にしたロシアによる「人間狩り」攻撃の一例だとしている。
この映像には、ヘルソン州の市街地で、野菜を売る男性をドローンが追いかける様子が映っている。男性は頭上でホバリングするドローンから離れようと、白いバンの周りを走りまわる。しかし最後には、ドローンが男性に向かって急降下し、爆発した。
男性は一命を取り留めた。治療にあたった医師によると、ドローンの破片による複数の傷、脳振とう、心的外傷を負った。
遠隔操作のドローンによる民間人への攻撃は「人間狩り」とも呼ばれ、ウクライナの前線地域の住民を恐怖に陥れるためにロシアがたびたび行っている。
ゼレンスキー大統領は、「世界はこの実態を目撃しなければならない」と、メッセージアプリ「テレグラム」に投稿。「ロシアが狂気に陥っていることを示すあらゆる証拠、そしてロシア兵が人々を殺し、苦しめることを楽しんでいるというすべての事実を目撃しなければならない」と述べた。
ウクライナのアンドリー・シビハ外相は、この映像は「野蛮な戦争犯罪」を示すものだと述べた。
シビハ外相は、こうした「人間狩り」攻撃は「ロシアによる意図的かつ組織的な戦略」だと指摘。「このドローンを操作するサディストは、自分が民間人を標的にしていることを十分に理解している」とした。
さらに、今回の攻撃は民間人を威嚇するためのロシアの意図的な作戦の一環だとして、国際社会にロシアを非難するよう求めた。
何があったのか
へルソン州の知事はその後、ドローン攻撃を受けた男性が病院のベッドで話をする映像を投稿した。男性は、路上で野菜を販売する52歳のユーリイさんだと確認されている。
ユーリイさんの説明では、妻と一緒に野菜の入った箱をバンの横に並べ始めたところ、頭上で特徴的なブーンという音が聞こえた。
妻が逃げ出すと、ドローンはユーリイさんの方へ向かってきた。ユーリイさんはドローンのカメラに見えるようニンニクを持ち上げ、自分がドローンを撮影しようとしているわけではないことを、ドローンの操縦者に示そうとした。
「私がトマトやキュウリ、ナスを並べていたのは見えていたはずだ」とユーリイさんは話した。「私が(バンの)反対側へ逃げた時、ドローンは傘の下にまで潜り込んできた」。
BBCヴェリファイ(検証チーム)は、この映像が撮影された場所が、ヘルソン市北部タヴリイスキー地区の環状交差点近くにある市場であることを特定した。誰がどのように攻撃を撮影したのかは不明だが、BBCヴェリファイが確認した、最も早い段階で公開された映像は、親ウクライナのインスタグラムアカウントが4日朝に共有したものだった。
前線からわずか数キロメートルのヘルソン州では長らく、ロシア軍による「人間狩り」攻撃が行われてきた。
国連は2025年、ロシア軍が同地域でドローンを使って「民間人を繰り返し殺傷」していると報告している。
オンライン上にはしばしば、ドローンが標的に向かって飛び、爆発するまでの様子を捉えた映像が投稿される。これは、怖がる犠牲者たちの最期の瞬間を、多くの人々が見ることを可能にしている。
「民間人が殺害され、負傷する映像を投稿することは、個人の尊厳に対する冒涜(ぼうとく)という戦争犯罪に当たる」と、国連は指摘した。
2022年2月にウクライナへの全面侵攻を開始したロシアは、民間人を標的にしていないと主張している。
(追加取材:リチャード・アーヴァイン=ブラウンBBCヴェリファイ記者)
















