トランプ氏のガザ平和評議会が「完全武装解除」で合意と発表 ハマスも近く声明発表と

がれきになった住宅に毛布や家具が散乱している。スカーフで頭を覆った女性たちがその中に座っている

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画像説明, 29日に空爆を受けたばかりの自宅を見回るガザ住民(ガザ市)
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ドナルド・トランプ米大統領は30日、自分の主導でパレスチナ・ガザ地区での和平計画を遂行する「平和評議会」が、ガザのハマスおよびその他の武装組織の「完全武装解除」に関する合意に達したと述べた。

ハマスの幹部はBBCに対し、ガザ地区の完全武装解除に関する平和評議会の計画に同意し、近いうちに公式声明を発表すると明らかにした。イスラエルは現時点でコメントを発表していない。

トランプ氏は、イスラエルは「武装解除が完了次第」ガザ地区から撤退すると述べ、今回の合意を「ガザ地区が最終的に新たなパレスチナ政府によって統治されるための重要な一歩」だと評した。

イスラエルとハマスの戦争終結を目的として設立された同評議会は、国連安全保障理事会の承認を受けている。アメリカが仲介したガザ停戦案の第2段階には、ハマスの武装解除とガザ再建が含まれている。

トランプ氏は自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、「これはトランプ20項目計画の実施における重要な節目だ。合意は慎重に構成された段階を踏んで実行される。武装解除が完了すれば、イスラエル軍は撤退し、国際安定化部隊が新たなパレスチナ警察と協力して、ガザ地区の住民と近隣住民の安全を確保する責任を負うことになる」と述べた。

トランプ氏はまた、仲介役を務めたエジプト、カタール、トルコにも感謝した。

AFP通信は、エジプト国営メディアの報道を引用し、エジプト政府が停戦計画の第2段階に関するガザ地区の仲介者会合を開催する予定だと報じた。

また、ロイター通信に匿名の情報筋が語ったところによると、仲介者とハマスの指導者がアメリカ仲介のガザ和平案について、カイロで行った協議は異例の進展を見せた。一方イスラエル当局者は、提示された条件は満足できるものではないと述べた。

トランプ氏の発表後、イスラエル紙タイムズ・オブ・イスラエルは匿名筋の話として、ハマスの交渉担当者と平和評議会、および仲介国の代表者との間で合意が署名されたと報じた。

一方で同紙は「イスラエルの事務所」が、武装解除案はイスラエルの要求を満たしていないとする声明を発表したと報じた。

イスラエルのメディアは30日午前、イスラエルがハマスとの間で協議されている合意に反対していると報じた。

記者説明を行ったアメリカ政府関係者は同日、イスラエルが今回の合意を支持する可能性について聞かれ、「我々はイスラエルに対し、当初合意した20項目の計画に同意すること以外は何も求めていない。したがって、イスラエルがそれを順守すると非常に確信している」と答えた。

この政府関係者はまた、もしイスラエルが20項目の計画の一環として撤退しないと決めた場合、トランプ大統領は「大いにがっかりすることになる」と述べた。

さらに当局者は、イスラエルは今後もアメリカの良好なパートナーであり続けると考えていると述べた。

和平交渉に詳しいパレスチナ高官は今年4月、トランプ氏が進めるガザ和平計画の上級代表が提示した武装解除計画を、ハマスが拒否したのだと、BBCに話していた。

ハマスは今月初め、ハリル・アル・ハイヤ氏を新指導者に選出した。2024年10月にガザ地区でイスラエル軍によって殺害されたヤヒヤ・シンワル氏の後任となる。ハイヤ氏はハマスの首席交渉官として、エジプトとカタールで仲介者と会談するなど、間接的な停戦交渉においてハマスの代表団を率いていた。

BBCは今年1月、「平和評議会」は当初、イスラエルとイスラム組織ハマスの間で続くガザでの2年に及ぶ戦争を終結させ、復興を監督することを目的としているとみられると報じた。しかし、その憲章草案にはパレスチナ自治区への言及はなく、国連の機能に取って代わることを意図した設計になっている様子。

ハマスは2023年10月7日、イスラエル南部への襲撃を主導し、約1200人を殺害、251人を人質として連れ去った。

これを受けてイスラエルはガザ地区での軍事作戦を開始した。ハマス運営のガザ保健省によると、これまでに2万1280人を子どもを含む7万3290人以上が殺されている。

白いシャツに紺色の上着を着て、ごましおのひげをたくわえた男性が複数のマイクを前にほほえんでいる。後ろには同じ机に複数の男性が向かって座っている

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画像説明, ハマスの新指導者ハリル・アル・ハイヤ氏(2022年10月、シリア・ダマスカスで撮影)

【解説】 長く厳しい交渉だったとハマス幹部 ガザ地区では疑念

ラシュディ・アブアルーフBBCガザ特派員(カイロ)

交渉に参加したハマス高官はBBCに対し、協議は「長時間に及び、非常に厳しいものだった」と話した。ハマスは、武器をイスラエルに引き渡すのではなく、パレスチナ側の監督下で「武器の目録を作成し保管する」という文言にこだわったという。

この合意が完全に履行されるのか、またすべての当事者が約束を順守するのか、判断するにはまだ早すぎる。しかし、もし合意が維持されれば、ほぼ3年間続いた戦争を終結に向かわせ、さらに幅広い政治プロセスへの道を開くための、最初の確かな一歩になる可能性がある。

他方ガザでは、この発表を歓迎する声は少ない。

何年にもわたる停戦の失敗や合意の崩壊を経て、パレスチナ人の多くは新たな政治的進展について、深い懐疑心を抱いている。交渉の詳細よりも、この合意が実際に戦争を終わらせるのか、避難を余儀なくされた家族が帰宅できるようになるのか、そして持続的な救済をもたらすのかに関心があると、オンラインに書いているガザ住民もいる。

ガザにいる大勢はいまだに、ハマスとイスラエルの双方をあまり信用していない。これまで合意を繰り返しても、それがガザ地区内の実際の状況を意味ある形で改善させる前に、合意は破綻(はたん)してきたからだ。