カナダのユダヤ教の礼拝施設周辺で銃撃、祭日の夜に カーニー首相が非難

画像提供, Reuters
グレイス・イライザ・グッドウィン記者
カナダ東部オンタリオ州ベルヴィルで20日夜、ユダヤ教のシナゴーグ(礼拝施設)の近くで銃撃事件があり、警官1人が重傷を負った。事件を受け、同国のマーク・カーニー首相をはじめとする複数の政治家が、反ユダヤ主義の暴力を非難した。
銃撃は、ベルヴィルのサンズ・オブ・ジェイコブ・シナゴーグの外で発生した。同日は、ユダヤ暦で最も神聖な祭日とされる「贖罪(しょくざい)の日」(ヨム・キプル)の日だった。
警察は、犯行の動機や、シナゴーグが標的だったのかどうかを公表していない。一方で、ショットガンで武装した容疑者が、シナゴーグの外にいた警官に向けて発砲したと発表した。
カーニー首相はソーシャルメディアへの投稿で、「ユダヤ教徒は安全に礼拝し、自由で開かれた、誇り高いユダヤ人としての生活を送れなくてはならない」と述べた。
オンタリオ州の警察特別捜査班(SIU)のクリスティー・デネット報道官は21日、銃撃は現地時間20日午後7時(日本時間21日午前8時)ごろに起きたと説明。襲撃された警官は銃を撃ち返し、別の警官も発砲したという。
発砲は約20~30発ほど続き、容疑者は重体となった。警官1人も重傷を負ったが、容体は安定しているという。
「現場はとてもひどい有様だったにちがいない」と、デネット報道官は付け加えた。
この銃撃をテロとみているかという質問には、「常識的に恐らくそうだと言えるだろう」と答えた。
オンタリオ州のダグ・フォード知事も、「おぞましい」犯行だと非難。また、ユダヤ人コミュニティーには「安全かつ恐れることなく、集まり、礼拝するためのあらゆる権利がある」と述べた。
カナダの最大野党・保守党のピエール・ポワリエーヴル党首はソーシャルメディアで、「カナダで起きているこの卑劣な反ユダヤ主義の暴力を終わらせなくてはならない」と述べたうえで、カーニー政権に対し、「我々の国民を守るために今、動く」よう求めた。
ベルヴィル警察は、パトロールを強化するとともに、各種礼拝施設周辺を含めた市内各地で警戒態勢を強化し続けるとした。
警察とSIUは引き続き捜査を進めている。SIUは、警官が関わった銃撃事件の捜査を監督する。
ベルヴィルから約187キロ離れた州都トロントの警察も、シナゴーグなどの礼拝施設周辺のパトロールを強化するとしている。









