イラン前最高指導者ハメネイ師の弔問開始 

広い広場の前に巨大なアーチやドーム天井の建物、その左右に二つの高いミナレット(塔)が立っている

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画像説明, 故ハメネイ前最高指導者の葬儀が行われるグランド・モサラに大勢が集まった(4日朝、テヘラン)
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タビー・ウィルソン記者、マスード・アザールBBCペルシャ語記者

アメリカとイスラエルによる空爆で殺害されたイランの前最高指導者、故アリ・ハメネイ師の弔問が3日、首都テヘランで始まった。死後4カ月以上を経て、国民的な追悼と葬儀が4日から行われる。さまざまな式典が国内各地や隣国イラクを含め、40日間続く予定。ハメネイ師の後を継いだ息子のモジタバ師が葬儀に参列するのかが、注目されている。

2月末の攻撃で殺害されたハメネイ師や親族の棺は、テヘランの宗教施設「グランド・モサラ」に安置されている。9日に故郷マシュハドで埋葬される予定。

イラン当局は「世紀の葬儀」になるとしており、1200万人から2000万人が式典に参列すると予想している。

イランとアメリカは6月、戦闘停止の暫定合意に署名している。その後は互いに攻撃を続けて互いの停戦違反を非難しあったものの、6月末にあらためて攻撃停止で合意したと報道されている。

ハメネイ前最高指導者の遺影が掲げられ、白い壇上にイラン国旗で包まれた棺が並ぶ前を、さまざまな宗教の聖職者やスーツ姿の人たちが通る

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画像説明, 故アリ・ハメネイ前最高指導者の棺に、宗教指導者や各国の弔問団が弔意を示した(3日、テヘラン)
故ハメネイ師の肖像を手にした黒装束の女性たちが、棺の前を通った後の様子。悲しい表情で口元を手で押さえている女性や、胸に手を当てている女性もいる

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現地からの映像には、グランド・モサラで大勢が、イラン国旗で彩られたハメネイ師の棺を担ぎ上げる様子が映っていた。

広大な礼拝所の中に棺が安置されると、イランのマスード・ペゼシュキアン大統領が弔意を示した。

イランとアメリカの交渉を仲介したパキスタンのシャバズ・シャリフ首相、ロシアのドミトリー・メドヴェージェフ前大統領、アフガニスタンのタリバン政権のアミール・カーン・ムッタキ外相も弔問に訪れた。

6日間にわたる式典は、4日午前6時(日本時間同10時半)にテヘランのグランド・モサラで始まる。参拝者は5日午後まで、ここで参拝して敬意を表することができる。

4日にはテヘランで公式の式典が行われ、テヘランを拠点とするモハンマド・ラスールッラー 師団が取り仕切る。ハッサン・ハッサンザデ司令官は、壇上に安置したハメネイ師の棺の前を、弔問者が訪れる際、一人あたり15分から20分の間に入場・退場できるようにすると説明している。

動画説明, イラン前最高指導者ハメネイ師の遺体を安置、アメリカとの不安定な停戦の中
白い花で飾られた白い壇の一番上とその下にイラン国旗で彩られた四つの棺が置かれている。一つはひときわ小さく、前に幼い子供の写真が置かれている

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画像説明, 故ハメネイ師とその家族の棺。小さい棺の前に置かれた写真に写っているのは、1歳の孫娘ザフラ・モハマディ・ゴルパエガニさん

AFP通信によると、当局はテヘランの官公庁および民間企業に対し、4日から6日まで休業するよう命じた。交通規制により、市内中心部の大部分で、自家用車の通行が禁止される。テヘラン上空の空域は3日に一部閉鎖された。6日には全面閉鎖される予定だ。

7日に葬儀行事はテヘランの南にあるゴムへ移り、イランで有数の宗教施設、ジャムカランで、イスラム教シーア派の高位聖職者が葬儀の祈りを主導する予定になっている。

緑色の隊服を着てキャップをかぶった隊員や、迷彩服に白いターバンを巻いた隊員たちが、あぐらをかいて座ったりひざまずいたりして、胸に手をあてている。後ろのベージュ色の建物には、アーチ型の玄関の上に故ハメネイ師が笑顔で手を挙げている写真が大きく飾ってある

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画像説明, イランの準軍事組織バシジの隊員たちが、大礼拝所「グランド・モサラ」の前に集まった(3日、テヘラン)

ハメネイ師の遺体は8日にイラクのナジャフへ運ばれる。シーア派の初代イマーム(指導者)、イマーム・アリの礼拝堂での葬列に続き、聖廟での行列の後、シーア派の聖地にあたるイラク中部カルバラでも儀式が続く予定。遺体はその後、イランに戻る。

イラン当局は、イラクでのさまざまな行事はイラク国内の団体からの要請によるものだと述べている。これに対して一部のアナリストは、故ハメネイ師が各地のシーア派全体に影響力をもっていたことを強調し、イランが地域全体と広く宗教的・政治的に結びついていることを示すための動きだと見ている。

イランのアッバス・アラグチ外相は、葬儀の手配のためイラクの首都バグダッドを訪れ、葬儀には「象徴的に重要な意味合い」があると述べた。

ハメネイ師は9日、生まれ故郷マシュハドのイマーム・レザー廟に埋葬される。シーア派の第8代イマームが埋葬された場所で、イランで最も重要な巡礼地。毎年何百万人もの参拝者が訪れる。

葬儀の式典は全国各地で40日間続き、ハメネイ師の埋葬1周年まで追悼行事が予定されている。

4人の男性が複数の台の上で、四角いパンを用意している。

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画像説明, グランド・モサラの隣に指定された冷却・休憩エリアでは、ボランティアたちがパンを準備した

ハメネイ師の後を継いだ息子のモジタバ師は、3月に最高指導者に就任して以来、公の場に姿を見せていない。そのため、モジタバ師が葬儀に参列するかどうかが注目されている。

葬儀組織委員会のアリ・アクバル・プールジャムシディアン事務局長は6月末、モジタバ師の出席に関する決定は、軍最高司令官と最高指導者の事務所が発表すると述べた。

葬儀の祈りを誰が主導するのかも、注目されている。シーア派の伝統では、葬儀の祈りを誰が主導するかは宗教的、政治的に重要な意味を持つ。