豪当局、アマゾン現地法人を提訴 会員契約の「不公正な条項」で消費者保護法に違反と

画像提供, Reuters
オーストラリアの消費者保護監視当局は6月30日、米アマゾンの現地法人を提訴した。同社が2024年に、配信サービス「プライムビデオ」に広告を導入した際、不公正な契約条項を設け、消費者保護法に違反したとしている。
オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は、アマゾンが2023年11月から2025年8月にかけて、年間プラン加入者100万人超に対し、不公正な契約を結ばせていたとしている。
ACCCのジーナ・キャス=ゴットリーブ委員長は、「消費者が広告を避ける場合、当初申し込んだサービスを維持するために、さらに追加の料金を支払う以外の選択肢は残されていなかった」と指摘した。
アマゾンの広報担当者はBBCに、「ACCCが提起した訴訟の詳細を確認中」だと説明。
「当社はACCCが調査する間、ACCCに協力してきた。今後もオーストラリアの顧客に最良の体験を提供することに注力していく」と付け加えた。
プライムビデオは、アマゾンの人気サブスクリプションサービス「プライム」に含まれる動画配信サービスで、10年以上にわたり広告なしで提供されてきた。アマゾン・プライムは、同社の主力の配送サービスをアップグレードできる有料会員サービス。
オーストラリアでは2017年にプライム・サービスが開始された。
アマゾンは2024年初頭から、プライムビデオへの広告の導入を世界的に進めた。
同社は広告の導入を始めた際、オーストラリアの加入者に対し、広告なしのサービスを維持するには毎月追加料金を支払う必要があると通知した。その場合の月額料金は12.99オーストラリアドル(約1500円)に上がるとした。
ACCCによると、オーストラリアでは当時、85万人以上がすでに1年分のプライム・サービスの料金を支払っていた。
ACCCは訴状で、「これらの加入者は、すでに支払いが完了していた残りの期間、広告を避けるためのオプション料金を支払わない限り、広告つき配信に格下げされたプライムビデオ・サービスを提供されていた」と指摘した。
また、アマゾンが2023年11月1日から2025年8月18日までの間に100万人以上の顧客と結んだ契約に、五つの不公正な条約を設け、それを根拠に同様の対応を取っていたとも、ACCCは主張している。
「これらの契約には、(プライムビデオを含むが、これに限定されない)アマゾンのサービスおよび、それらのサービスを規定する条件について、返金やそのほかの実質的な救済を受けられるという契約上の権利を加入者に一切与えず、一方的に重大かつ不利益な変更を加えることを(アマゾン・オーストラリアに)認める五つの条項が含まれていた」
米英でも
アマゾンによる利用者の扱いはこれまでも、政府機関の調査対象となってきた。
アメリカでは、アマゾンが利用者の同意なしにプライム・サービスに登録させ、その後、容易には解約できないような仕組みにしているとの訴えを受け、連邦取引委員会(FTC)が近年、同社に対して法的措置を取っている。
アマゾンは30日、オンラインショッピング詐欺の被害者に「(フランツ・)カフカの作品のような苦難」を強いているとの訴えを解消するとして、FTCに制裁金を支払うことに同意した。
イギリスでは過去に、アマゾンの商品の掲載方法や、商品に関する偽レビューが広がっていることをめぐり、政府が調査を行ったことがある。






