【2026年サッカー男子W杯】 イングランドとウェールズのパブ、午前5時まで営業可能に イングランド対メキシコ戦に合わせ

パブで大勢の男女が、両こぶしを突き上げて声を上げている。イングランド代表のエンブレムが入った服を着た人もいる。手前のテーブルにはグラスや瓶に入った酒が並んでいる

画像提供, Carl Recine / Getty Images

画像説明, サッカー女子の欧州選手権(ユーロ)での、イングランド優勝を喜ぶファン(2025年7月)。英政府は当時、同大会の準決勝と決勝に合わせて、パブの営業時間の延長を認めた
Published
この記事は約 4 分で読めます

オリヴァー・スミス・ビジネス記者、エマー・モロー・ビジネス記者、パディー・エヴァンズ政治記者

サッカー男子ワールドカップ(W杯)北中米大会で、イングランドがベスト16に進出し、5日(日本時間6日)にメキシコ市のエスタディオ・アステカで共催国メキシコと対戦する。ファンが試合終了まで観戦できるよう、英イングランドとウェールズのパブは、6日午前5時までの営業が認められることになった。イギリスの多くの地域では通常、パブは午後11時前後に閉まる。

イングランドとメキシコの試合は、イギリス夏時間6日午前1時にキックオフする。

英政府は当初、W杯開催に伴いすでに緩和されている酒類の販売規制を、これ以上緩めるつもりはないとしていた。

しかし政府は、2日夕に方針を転換した。キア・スターマー首相は、試合終了のホイッスルが鳴るまでパブは営業できると述べた。

6日の試合は、少なくとも午前3時までは終了しない見通し。

スターマー首相は、今回の決定はサポーターとパブの双方にとって朗報だと述べた。

スターマー氏は2日夕、「フットボール(優勝トロフィー)が帰ってくるかもしれないが、我々はファンが家に帰らなくて済むようにしたい」と話した。

パブ経営者や業界団体はこの方針転換を歓迎した。英ビール・パブ協会のエマ・マクラーキン会長は、「誰もが知っている通り、試合観戦に最適な場所は地元のパブだ」と述べた。

夜間産業協会のマイケル・キル会長は、「事業者から大いに歓迎される」はずの「素晴らしいニュース」だと語った。

パブチェーンのグリーン・キング・パブズは、バーミンガム、ブリストル、ロンドン、カーライル、リヴァプール、フォークストンなど、イングランド各地の600店以上で、メキシコ戦に合わせて営業すると発表した。

W杯期間中のパブの営業はすでに、一部が緩和されていた。午後5時から午後9時までにキックオフする試合については午後11時から午後1時まで、午後9時から午後10時までにキックオフする試合については午前2時までの延長が認められている。

政府は昨年12月から6週間かけて、パブの営業時間延長についての意見公募を実施し、一部緩和を決定した。

パブが個別に営業時間を延長するには通常、少なくとも5営業日前までに地元自治体へ申請する必要がある。

2日の早い段階では、ビジネス貿易省のケイト・ディアデン政務次官が、6日午前1時キックオフの試合に合わせてパブの営業時間をさらに延長するつもりはないと述べていた。

ディアデン氏は下院で、野党・自由民主党のマックス・ウィルキンソン議員の質問に答えるかたちで、パブの営業時間の追加延長を否定した。ウィルキンソン議員は、「閣僚が営業を認める時間を一律に延長しなければ」、パブは「売り上げを得る絶好の機会を逃すことになる」と指摘していた。

スティーヴ・リード住宅・コミュニティ・地方自治相は放送各局に対し、政府は3日に緊急法案を議会で成立させる方針だと述べ、「パブに行って代表チームを応援したいすべてのイングランド・ファンに、その機会を与える」ためだと説明した。

リード氏は、これまでの営業時間緩和措置について、「イングランド代表がこれほど深夜に試合を行うことを想定していなかった」としたうえで、これまでで最も迅速な法改正の一つだ」と付け加えた。

深夜営業をめぐる懸念も

一方で、パブの深夜営業が、交通事故を引き起こすのではないかとの懸念もある。

イギリスでは今週末、高温が予想されている。アルコールを摂取した場合は特に、脱水症状リスクは通常より高まる。

英自動車団体RACは、夜更かしをする人は「十分に休息を取り、水分を補給するまでは車を運転するべきではない」としている。

つまり、「同じ日のかなり遅い時間帯」まで運転を控える必要があるかもしれないと、RACの広報担当ロッド・デニス氏は述べた。

「疲労や脱水状態、そしてアルコールの摂取は、ハンドルを握るうえでは致命的な組み合わせになり得る」

雇用主に対しても、6日の勤務について従業員に何を求めるか明示するよう、政府は呼びかけている。

英人材開発協会(CIPD)は、6日の勤務体制を柔軟なものにする場合には、雇用主と従業員の事前の合意が必要だと指摘する。

「雇用主には、W杯の試合に合わせて特別な措置を講じる義務はない」と、CIPDのデイヴィッド・ドスーザ氏は述べた。

「従業員は、そのような措置が自動的に認められると考えるべきではない」